souzoku 相続手続き

ここでは、相続手続き全体の流れについてお伝えをさせていただきます。

相続手続きというと、「手続きが多くて大変」「専門的で難しそう」といったイメージをお持ちかもしれません。
実際、相続は平均3~4か月ほどかかる煩雑な手続きです。戸籍収集からスタートし、相続関係説明図の作成、財産調査や財産目録の作成を行います。その後、相続人間での話し合いの内容をもとに遺産分割協議書を作成し、ようやく最後に預貯金や不動産の名義変更などといった財産を分け合うための手続きを行う流れとなります。

下記で、相続手続きについてより具体的にご説明いたします。

■相続人の調査■

まずは、被相続人(亡くなられた方)の出生から死亡までのすべての戸籍を取得し、法定相続人にあたる者を漏れのないように確認します。誰が相続人であるかが確定したら、各相続人の続柄や関係がわかるように相続関係説明図を作成します。

■相続財産の調査■

相続人の調査が終わったら、被相続人の所有していた財産の洗い出しをします。お持ちだった銀行口座や不動産、加入していた生命保険のようなプラスの財産のほか、借金や負債といったマイナスの財産も調査の対象です。相続人らが知らない財産をお持ちになっている可能性もありますが、ひとつひとつを地道に精査するしかなく、非常に骨の折れる手続きです。

■遺産分割■

相続人と相続財産の全容を確認できたら、相続人全員で集まり、誰がどのように相続するかについて話し合う「遺産分割協議」を行います。
まずは相続するか、相続放棄をするべきかを判断することになるでしょう。多くの方は相続すること(単純承認)を選択されますが、借金や負債のようなマイナスの財産が多いことが判明した場合には、家庭裁判所を通じて相続放棄や限定承認といった手続きを選択するケースもあります。

単純承認するとすれば、例えば自宅は誰が引き継ぐのか、預貯金はどう分けるかなどの具体的な分け方についても話し合う必要があります。全員が同意のうえで遺産分割方法が決まったら、決定した内容をもとに遺産分割協議書を作成します。

■相続財産の名義変更■

不動産や預貯金の名義変更(解約)などの手続きを行い、実際に遺産分割協議書の内容に沿った遺産分割を進めていきます。多くの行政機関や銀行窓口では、特定の相続人が財産を引き継ぐことについて相続人全員が同意していることを証明するために、遺産分割協議書の提出が求められますので注意しましょう。

相続手続きにかかる期間

一般的に上記で述べた一連の相続手続きは、完了までにおおよそ4ヶ月前後の期間がかかります。これはあくまで目安ですので、相続人の数が多かったり、複数の金融資産をお持ちであったりする場合は、さらに期間がかかってしまいます。

また、財産の総額が多い方ですと相続税申告が必要になりますが、相続税の申告期限は被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内と定められています。財産の全容が判明するのが遅れてしまうと期限に間に合わなくなってしまう可能性もあります。

間違った手続きをしてしまうとリスクがあります

相続の場面では、大きな財産が動くことになります。もし、相続人の一人が勝手に手続きを進めようとしたり、あるいは何もせずに必要な手続きを放置してしまうと、他の相続人の不満をきっかけに親族間で亀裂が生じてしまい、揉め事に発展してしまう可能性もあります。
相続というナイーブな場面であるからこそ、トラブルのないよう丁寧に対応しなければならないのです。

【必要な手続きを行わなかったために、トラブルに発展してしまったケース】
・相続人の同意が得られず、預金口座からの出金や土地の名義変更・売却に着手できない
・相続人調査を行わなかったため、金融機関や法務局で手続きを断られてしまった
・相続税申告が必要なことに気づかず、延滞税が発生してしまった
・話し合いがまとまらず遺産分割調停になってしまい、親族の関係が悪化してしまった

お困りでしたらお気軽にご相談ください

手続きを進めることに少しでも不安を感じているようでしたら、まずは広島・遺産相続相談ドットコムの無料相談をご活用ください。相続に関する経験と知識が豊富な司法書士が、親身になってアドバイスをさせていただきます。
もし、私どもでお手伝いをさせていただく場合には、なるべくお客様への負担が少ない方法で、手続き中はもちろん、完了後まで真摯にサポートさせていただきます。どんな些細なお悩みでも構いませんので、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。